国税出身の税理士として確定申告から相続相談、創業支援などの業務にあたられている大倉先生。元国税職員としての経験も業務に活かされています。そんな先生に事務所の特徴や今後についてなどインタビューさせていただいた。
著書
クマさんの女心と仕事心―W・HEART
セミナー実績多数
先生が税理士を志した理由は?
元々国税局の職員で東京都を中心に勤務していました。ある頃から自分の仕事のやり方と国税局の中での仕事のやり方にずれが生じ、1回リセットしたいと思うようになっていました。辞めるべきか続けるべきかを退職する5年前からずっと悩んでいて、今辞めないのであればたぶん最後まで辞めないと思った時に、退職を決断しました。退職後に、とりあえず肩書が必要だろうということで、税理士資格を持っていたので登録をさせていただいて現在に至っています。
大倉佳子税理士事務所の特徴って?
国税局で幅広い職種の税務調査をやっていたのでどういったところを国税局は見ているのか、ノウハウや知識を持ってアドバイスさせていただくことができます。
現在は一人でやっている事務所なので個人事業主のクライアント様をメインにやらせていただいていますが、もちろん法人のクライアント様向けの税務会計や税務相談も承っています。
クライアント様とは密にコミュニケーションを取ることを心がけていますので、必ず最初はお会いさせていただくようしています。なるべくたくさん話をして、こんなことで困っている、どんなことで助けてほしいのかをお聞かせいただいて、顧問契約だけでなく1か月だけのお付き合いや確定申告のみの契約などご要望に合わせられる料金設定をしているので、契約内容やご料金に納得いただいた上で、契約書をきちんと交わせていただきます。
クライアント様には帳簿のクラウドシステムを1IDまで無料で提供しています。システムによっては月末に締めたあとにしか反映されないものもありますが、当事務所で導入しているシステムはタイムラグなしで反映されるので、私とクライアント様がパソコンをお互いに見れる状況であれば、わからないことがあった際にすぐにご説明することが可能です。
電話でのやりとりが忙しくて難しい方もいらっしゃると思いますので、パソコンのメールやLINE、Facebookなどその人に合わせて使える限りの連絡ツールを使って対応しています。
起業したては不安な方も多いので、1か月に1回と言わず、事務所の近くにいるクライアント様からは「今空いてますか?」と連絡が来てお会いすることもありますし、昼間動いている社長さんが夕方しか空いていないということであれば、ご都合に合わせてお伺いさせていただいたりなど、個人事務所なのでなるべく臨機応変に動かせていただいています。
今後の税理士業界とその中での先生の展望について教えてください。
税理士は今後なくなるかもしれないと言われてはいます。ただ、ご自身で会計システムを使われている方からのご相談や会計システムを導入しているものの、忙しくて対応ができず決算直前になって慌てて書類をひっくり返されている方からのご相談など、業界として淘汰はされていくと思いますが、なくなることはないと思っています。だからこそ税理士業務プラスαでやっていくことが今後は必要になるのかなと思います。
会社の思いと従業員の思いがずれてきているところがあって、女性管理職比率を30%にという話も出ていますが、そんなことは望んでいないという女性の方もたくさんいました。当事者間だとどうしても軋轢が生まれてしまうので、会社としてワンクッション置けるようなシステムを作った方がいいと考えていて、セミナーをやる際に提案させていただき、賛同いただける会社さんとタイアップできたらなと考えています。会社が考えていることと女性従業員が考えていることがお互いに100% Win-Winになることはないと思います。どこかで誰かが我慢しなければ一致しないので、どこかでマッチングできるようなあり方を一緒に考えていけるような、女性と会社の橋渡しになれるような仕事をしていきたいと思っています。もちろん企業にはすでに税務顧問として入られている税理士の方もいらっしゃると思いますので、そこは侵害せず、そういうこともやっている事務所としてアプローチできればと思います。