創業当時から中小企業、ベンチャー企業に特化し、実績・経験が豊富な橘先生。お客様に喜んでいただくために全力を尽くされています。そんな先生に事務所の特徴や今後についてなどインタビューさせていただいた。
実績
知財コンサル/発明発掘、戦略的発明創出、特許コンサルティグ出願、企業内出張研修等
著書
特許明細書のチェック法
世の技術者におくる 特許的思考によるアイデア発想法
先生が弁理士になったきっかけは?
私が弁理士になった1番大きな理由は、大学生のときに、あまり人がやっているような仕事をしたくないと思ったからです。
私が大学生の頃はバブルがはじける直前で、すごく景気がいいときでした。私は工学部だったのですが、就職は研究室の教授の推薦を受けて、メーカーに入って研究をするというレールが引かれている状況でした。みんなと同じようなところに行って、同じように研究者になるというのが私の性には合わないと思って、違う道に行こうと思いました。また、その頃は、理工系離れということも言われていて、工学部の学生が金融機関に行くというのも少し出始めていました。金融機関の道に進む人は、もちろん研究者になる人よりも数としては少ないのですが、金融機関ではせっかく大学で学んだ知識を仕事で活かすことができません。人がやらない仕事で尚且つ私自身が工学部で学んだ知識や経験を活かせる職業はないか色々と探しました。
そこで探して見つけた職業が弁理士でした。弁理士は発明を扱うのですが、理系の知識、工学の知識がないと発明を理解できません。そういう意味では、十分に学んできたことを活かせる仕事ですし、その当時弁理士を知っている人はほとんどおらず、まさに人がやらない職業だったので、挑戦したいと思い弁理士を目指しました。
一燈国際特許事務所の特徴って?
中小企業、ベンチャー企業に特化した事務所です。
私が弁理士の資格を取って、特許事務所に勤務していた頃は、ほとんどの特許事務所が大企業向けでした。私が勤務していた特許事務所も同様で、大企業の知財部からの仕事がメインでした。その仕事に疑問を感じるようになり、お客様と面と向かって仕事ができ、尚且つ私の仕事の成果が見えやすい仕事がしたいと思い2000年に当事務所を立ち上げました。その当時から、大企業向けではなく、中小企業、ベンチャー企業に特化するという方針でやってきましたので、ノウハウ、経験、実績が豊富で、1番の強みだと思っています。
大企業の場合、企業内に弁理士がいたり、知財部があるので、会社の中で発明を整理する能力を持っています。それに対して、中小企業、ベンチャー企業には、知財部がなく、特許出願の経験もない、右も左も分からない人が多いので、相談に来られた際は、発明の内容が整理されていない状態がほとんどです。それでも、自分たちの新しいシステムやビジネスモデルを特許で守りたいのでなんとかしてほしいという強い思いを持っています。その思いに応えるために、どこに特許を取得できる内容があるのか、どのように発明を捉えれば出願ができるのか、打ち合わせの中で、特許出願できるポイントをなんとか見つけてピックアップしていくことにもっとも力を入れています。
今後の弁理士業界についてと先生の展望を教えてください。
我々の職業に限ったことではなく、どの職業でもAIに仕事を奪われるのではという話があります。すべての仕事が奪われるとはもちろん思っていませんが、弁理士の仕事の中にも形式的にできる仕事はあるので、そういった仕事はAIが代わってやってくれる時代は絶対にくると思います。そのときに、どのように事業転換をしていくかが弁理士業界全体としての課題だと思っています。
今後に関しても、中小企業、ベンチャー企業に特化するという方針はぶれずにやっていきたいです。20年特化してやってきたので、始めた頃よりももちろん進歩してきたと思いますが、それでもまだまだ足りないと感じるときもありますし、こういう風にしておけばよかったと反省するときもあります。お客様のためになにができるかを中心に考えながら、もっともっと私自身能力を高めて、深めて、究めていきたいと思います。