「怒らない、怖くない、敷居の低い」事務所として日々業務にあたられている馬込先生。相談のしやすい雰囲気に、多くの方が救われています。そんな先生に事務所の特徴や今後についてなどインタビューさせていただいた。
所属弁護士会:東京弁護士会
先生が弁護士になったきっかけは?
これから女性弁護士はどんどん増えていくと思いますが、現状はまだ男性弁護士の方が多いです。女性依頼者からすると、男性弁護士には相談しにくいことがけっこうあると思います。もっと女性が相談しやすい弁護士がいたらいいなと考えていて、それなら私がなろうと思ったことが弁護士になったきっかけです。
しろうさぎ法律事務所の特徴って?
「怒られなさそう」「怖くなさそう」と思って、ご相談に来ていただけている方が多いのですが、当事務所は、本当に「怒らない、怖くない、敷居の低い」事務所です。なかなか弁護士にご自身の意見や思い、状況を伝えられないという方が多いと思います。私はお時間の許す限り、根掘り葉掘りお話を聞かせていただき、こちらから質問もさせていただき、ご相談者様の思いを引き出せるよう努めていますので、安心してご相談に来ていただければと思います。
注力している分野は、債務整理、男女問題、相続問題です。これらの分野は不動産が絡むことも多いのですが、提携している不動産会社がありますので、例えば、当事務所に債務整理のご相談に来たお客様所有の建物を不動産会社に売却していただいたり、逆に、不動産会社に不動産を売却しに来たお客様が実は離婚も考えていたということでご紹介いただいたりなど二人三脚でサービスを提供しています。
離婚調停などの場合、裁判所にはご本人も行かなければならないこともあるのですが、その場合、相手も同じ建物にいらっしゃいますので、DVやハラスメントを受けていた側は、裁判所へ行く際に恐怖のあまり貧血を起こしてしまうこともあります。そのような場合弊所では、依頼者様の安全・精神状態にできる限り配慮して、裁判所へ行く際には、一度安全なところで合流してから、一緒に裁判所まで行くようにしています。
弁護士に相談をしようと考えている場合は、精神的に辛い状況になっていることが多いと思います。弊所では、依頼者様のメンタルケアを最優先で考えて対応することを心がけています。
今後の弁護士業界についてと先生の展望を教えてください。
弁護士の数が増えているので、特権意識というものがなくなり、敷居は低くなっていくと思います。そして、気軽に相談できるような法律事務所が今後は増えていくと思っています。
裁判実務のAI化という話が10年前くらいから出ていて、裁判官、弁護士、検察官はいらなくなると言われていました。しかし、当事務所の業務の半分は依頼者様のメンタルケアなので、AIが取って代わることは難しいのではと思っています。
また、私が今興味があるものの一つに、家庭内のモラルハラスメントがあります。家庭内のモラルハラスメントは未だ認知度が低く、その加害者・被害者でさえ、自身が加害者・被害者であることに気付いていないケースも多数見受けられます。裁判所でも、家庭内での紛争において、不貞行為をした人は有責配偶者とされる一方、モラルハラスメントをした人は有責配偶者とされにくいという現状があり、そこに疑問を感じています。今後は、モラルハラスメントがもっと社会的に認知されて、裁判所の法的評価にものせていけるような活動ができればと考えています。