会計検査院や医療機関のコンサルティングを経験し、専門性の高い知識を持たれている池田先生。手続きの代行や専門知識に裏付けされたアドバイスなど幅広く対応されています。そんな先生に事務所の特徴や今後についてなどインタビューさせていただいた。
先生が行政書士として開業されたきっかけは?
元々国家公務員として、会計検査院に勤めていました。国の政策や事業の運営は、国民の皆さまが払った税金で行われているのですが、その税金が正しく使われているか検査する仕事をしていました。補助金や助成金に関しても検査していたのですが、検査することにやりがいを感じる一方で、お金が正しく使われていなかった時に返還してもらうことはあっても、正しく使ってもらうためのフォローをすることができないことに物足りなさを感じていました。私は国家公務員時代に行政書士の資格をすでに取得していたので、将来的にそういった補助金や助成金を申請する事業者様のフォローもできたらと考えていました。
また、会計検査院以外に医療機関のコンサルティングもやっていました。そこでは、医療機関の新規立ち上げやM&A、経営支援など色々と経験してきました。ただ、医療機関の開設には、行政庁や保健所などの関係各所での手続きが必要で、その手続きを代行できるのは士業の先生の仕事になるので、コンサルティング会社ではそこまでの対応はできませんでした。なので、手続きの代行からその後のフォローまでワンストップで対応するために、行政書士として開業しました。
池田行政書士事務所の特徴って?
当事務所は、個人・法人問わず、補助金や融資などのお金まわりのご相談を多くいただいています。新型コロナウイルスの影響で売り上げが減少してしまった方からの申請が増えており、会計検査院に勤めていた経験も活かし、補助金や融資を申請したい事業者様のサポートをしています。また、私は会計検査院に勤めていたときに、申請書類や採択されやすい事業計画などたくさん見てきましたので、そういう視点からもアドバイスすることができますし、補助金を正しく使うためのフォローもできることが強みです。
医療機関のコンサルティングをしていたので、医療機関の新規の立ち上げフローも熟知しています。他にもM&Aや経営支援など色々と経験していますので、そういった経験を基に、介護も含めた医療関連の行政手続きからコンサルティングまで幅広くサポートさせていただきます。
国家公務員時代に公共事業にも数多く携わっていました。公共事業は入札の参加資格を得る必要があるのですが、公共事業に参加したい事業者様のフォローに関しても経験を積んでいます。入札の参加を希望される事業者様に対して、どのように申請書類を作るべきか、入札で採択されやすくするためのアドバイスもすることができるので、お客様には喜んでいただけています。
私は最初にご相談いただいた際に、いきなり依頼をしてもらおうとは考えていません。まずはしっかりと親身になってお話を聞かせていただき、なんでも話し合える関係性を築くことを意識しています。仮にそこで依頼いただけなかったとしても、信頼関係を築くことで後々お声がけいただけることもたくさんあります。なので、まずは相談者様が悩んでいる点に対して、初期の段階で私なりの回答をさせていただき、解決することを常に心がけています。ご相談は訪問、オンラインどちらにも対応しています。オンラインが苦手な方もいらっしゃいますので、ご希望に沿う形で対応させていただきます。
今後の行政書士業界についてと先生の展望を教えてください。
士業の業務はAIに取って代わられるのではという話がありますが、私はあまり危惧していません。手続きに関しても、形式的な作業に思われるかもしれませんが、事業者様ごとにやりたいことや申請したい内容も違いますし、申請書ごとにポイントもありますので、行政書士としてのテクニックが求められるところだと思っています。
また、補助金申請のサポートをする際は、事業計画などをヒアリングして、その事業者様の強みや事業の状態を踏まえて作成しますので、AIが代行できるような単純な作業ではありません。きちんとヒアリングから始めて、その人に応じたものをきちんと作り上げることが重要なので、しばらくはAIに取って代わられることはないと思います。だからと言って胡坐をかくわけではなく、自分自身を常にアップデートしていく必要もあると思っています。
提供しているサービスを仕組化することができていないので、私1人のマンパワーで全てをやっていることが現在の課題です。今後は、より多くの方に喜んでいただくために、従業員を雇い、私自身はもっと戦略的なところに時間を割き、実行部隊を増やしていけたらと考えています。
また、公共事業や補助金など、情報が統一化されていないこともまだまだ多いので、そういったものをまとめて事業者様にすぐに提供できるようなクライアントファーストなサービスも今後展開していけたらと思っています。
オンラインが進んでいるため全国にお客様がいるのですが、逆に地域に根差した活動がまだ全然足りていないと感じています。今後は私が開業している所沢市にも根差し、より地域のみなさまのお力になれるようなこともしていきたいです。