これまでの経験から幅広い分野で対応されている前田先生。知的財産法務にも注力しており、個人のクリエイターの方が安心して創作活動に専念できるようサポートされています。そんな先生に事務所の特徴や今後についてなどインタビューさせていただいた。
所属弁護士会:第一東京弁護士会
先生が弁護士になったきっかけは?
法律というのはどのようにできているのか、社会生活の中で人はどのように法律に守られるのか、どういう価値判断で事件が解決するのかなど法律という世界に関心をもっていました。元々は裁判官志望だったのですが、受験に失敗してしまい、1度は会社員になりました。ただ、会社員として経験を積んでいく中で、どうしても法律の道を諦めることができず、弁護士を目指すことにしました。
前田拓郎法律事務所の特徴って?
私が元々勤務していた弁護士事務所は特定の分野を定めずに色々な仕事を引き受ける事務所でした。そこで幅広く経験を積むことができたので、労働問題や債権回収、不動産問題などのあらゆる分野の仕事を受けられるところが特徴の1つです。取締役会の議事録の作り方や株主総会で株主の方に対しての説明の仕方など会社法に関することや新しい事業をやられる企業に対して業法のチェックなども行っています。
企業の風土や経営者様の考え方をよく理解するためによく話を聞くことを心がけ、企業のタイプを見据えた上で、その企業に即した解決方法をご提案させていただきます。
また、当事務所は、私が学生の頃から関心を持っていた知的財産法務にも注力しています。著作権や商標に関しては、学会にも入らせていただき研鑽を積んでいますので、しっかりとニーズに対応させていただきます。
労働事件が会社側と労働者側で分かれているように、知的財産業界においてもプロダクション側とクリエイター側とに分かれたときに、当事務所は、出版会社やテレビ会社と取引をする個人のクリエイター側の事務所であるところが特徴です。契約締結時の交渉や契約書の制作、その方に合わせた法務リスクのマネジメントなどを行っています。
ご相談の際は、具体的にどういう作品を書かれていて、どういった点に思い入れがあるのか、どういった層に売り出していきたいのかなどをお聞かせいただき、絶対に否定しないところからスタートします。私にはない才能や創作性を持たれている方々なので、そこに対するリスペクトは最低限忘れないよう心がけています。
また、専門分野のことに関してはわからないことが多いと思いますので、私にとっては当たり前のことであったとしても、丁寧にご説明させていただきます。
今後の弁護士業界についてと先生の展望を教えてください。
一概には言えないと思いますが、今の弁護士業界は儲かる市場ではないという認識を持っています。業界の景気がよくないからこそ、これからは自身の売り方を考えていかなければ、厳しい時代がやってくるのではと思っています。これは逆に、自助努力で開拓できるということなので、今後は弁護士の創意工夫が試されてくるのかなと思います。
今後に関してですが、安定して仕事ができるようにすることと専門性をより高め、お客様のニーズにお応えしていくことが目標です。