司法書士、行政書士兼業の事務所で、若手の先生が多く在籍し、迅速、丁寧、正確性が売りのふたば事務所代表渡辺隆之先生に事務所の特徴や今後の司法書士業界についてなどインタビューさせていただいた。
保有資格
司法書士
行政書士
セミナー、講演実績多数
先生が司法書士を志した理由は?
元々大学では商学部だったので、税理士になろうかなと考えていました。しかし、授業で民法や商法を受けているうちに法律の方がおもしろそうだなと思うようになりました。その時は、司法書士という仕事を知らなくて、どういう仕事なのかな、どういう法律を扱うのかなと調べていくうちにこれは自分に向いているかもしれないなと思ったことがきっかけです。また、独立開業したいとも思っていたので、司法書士を目指すことにしました。
司法書士法人・行政書士 ふたば事務所の特徴って?
30歳で独立した際は、知名度やコネはもちろんなかったので、地元に密着して、フットワークとスピード感のある事務所で他の事務所と差異をつけようと考えスタートしました。
当事務所は30代の司法書士中心の事務所ですので、迅速、丁寧、正確性を売りにお客さんのためになるように進めています。
地元密着を考えると相続関係、遺言書関係が1番関わりが深いので、当事務所の柱の業務になっています。遺産の管理や相続登記は10年間でかなりの件数を対応していますので、実績とノウハウがあります。また、司法書士で法務局しか行かないという事務所もありますが、当事務所では証券会社、金融機関、保険会社にも行きますし、負債の調査をしたりなどワンストップでサービスを提供できることが強みです。
若さが売りではないですが、資格をとって2、3年目の司法書士も多いので、最新の情報にもホットです。また、行政書士事務所も併設しているので、会社設立や増資の相談も許認可と絡めてできることは強みですね。
駅から近く、民家でやっているので、他の事務所と比べて、敷居も低く来ていただきやすい事務所です。とはいえども初めての経験の方が多く、緊張されていると思いますので、いろんなお話を聞いて、いろんなご相談にのって一緒に問題を解決していくことを心がけています。やはり心が温まらないと悩みをすべて話しにくいと思いますので、雑談を交えながらお客さんの心の窓をあけられるよう意識しています。当事務所は、どこよりも話やすい事務所を目指していますので、実際に相続の相談を受けていても、生前贈与だったり、遺言書だったり、分野は違いますが、保険や税理士関連、債務整理、成年後見などいろいろな悩みを引き出すために雑談を交えていることが多いのかなと思います。
最近では、セミナーの依頼も多いです。保険会社、ハウスメーカー、不動産、葬儀屋さんから相続に関するセミナーのご要望を多くいただいています。ですので、人前で話す経験をかなり積んでいますし、他の事務所の先生と比べてセミナーの実績やノウハウもあるのは強みです。
今後の司法書士業界とその中での先生の展望について教えてください。
司法書士業界に関わらず、資格業界は弱肉強食の世界になってくると思います。昔のように資格を取得して、開業すれば仕事がもらえる時代は終わっていますので、何かしら事務所の強みやコンセプト作りであったり、営業努力や地元に根付いた戦略、戦術を考えていかなければなりません。営業努力ができる人が司法書士になれるわけではなく、受かってからどれだけがんばって営業力をつけていくかという業界なので、人柄にもよると思いますが、黙っていても仕事がくる時代ではないので、いろんなことをして取捨選択しながら自分のスタイルを築いていかなければ厳しいと思います。
今後の展望としては、地元密着は続けていきたいと思っていますので、これまで築いてきた人脈を広げていくのはもちろん、将来的には地元密着の支店を複数持ちたいと考えています。支店を作るにしても、その支店をむやみにたくさん作って全国展開するのではなく、地元に密着して根付いていけるような戦略を考えています。そこで地道に人脈を築いてやっていきたいなと思っています。