社会保険労務士事務所の所長でありながら14年間の税理士事務所での実務経験もあり、ファイナンシャルプランナーの資格も取得されている日向先生。その知識、経験を活かして、幅広い視点で企業様の課題解決へ向けたアドバイスをされています。そんな先生に事務所の特徴や今後についてなどインタビューさせていただきました。
【保有資格】
特定社会保険労務士
CFP®(日本FP協会)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士
産業カウンセラー(日本産業カウンセラー協会)
国家資格キャリアコンサルタント
先生が社会保険労務士になったきっかけは?
14年前に税理士事務所に入所して、中小企業の経営者さんから主に会計税務のご相談を受けていました。経営者さんは、この業務は税理士に、この業務は社会保険労務士に、この業務は行政書士や司法書士にといった区別がわからない方も多いです。特に中小企業ですと、顧問の社会保険労務士がいるところも少ないので、わからないことがあればとりあえず担当である私にご連絡をいただくことが多かったです。
給与計算もやっていたので、従業員のことや就業規則、社会保険のことなど専門外でしたがそういったご相談も受けていました。ただ、法律の問題など私の知識や経験では具体的にアドバイスできないことも多々あったので、それであれば私自身が社会保険労務士になってしまえばいいのではと思ったことがきっかけです。
経営者さんはやらなければならないことがたくさんある中で、頼りになるような参謀がいればいいのですが、現状そういった方がいる経営者さんも少なく、真剣に悩まれている方がけっこういらっしゃいました。インターネットで調べても、人が関わることだと自社のケースに当てはまるかどうかがわからず、法律のことも熟知している専門家からのアドバイスのニーズがすごく高かったので、なんとかお力になれないかなと思い、資格の取得に至りました。
日向社会保険労務士事務所の特徴って?
私は社会保険労務士事務所の所長であると同時に14年間の税理士事務所での実務経験があります。また、ファイナンシャルプランナーとして法人も1つ設立しています。これらの経験、知識を組み合わせて、多角的な視点から総合的に判断の上、企業様にとって最適なプランをご提案できるところが特徴です。
とりあえず何かわからないことがあれば私に相談いただいて、私で対応できない分野に関しては各専門家をご紹介することもできますので、起こっている問題やお悩みに対してなにかしら解決のヒントになることをお伝えすることが可能です。
現在は確定拠出年金の制度に関する説明会なども行っています。中小企業でも導入できるような制度設計をご紹介させていただいたりなど、複数の分野に精通していることで、経営者さんにとって有益な情報のご提供やアドバイスができるところも当事務所の特徴です。
業務としては、基本的な手続き業務から就業規則や雇用契約書の作成、労働紛争に関する問題解決など幅広く対応しています。社会保険労務士の分野では制度や法改正が頻繁に行われるため、常に知識をアップデートすることも心がけています。
従業員のトラブル対応の際は、社会保険労務士としては企業側と契約していますが、公正な立場で対応することを大切にしています。もちろん法律上守らなければならない点は押さえつつ、人対人ですと感情も関わってくるので、法律や規則をただ単に振りかざすのではなく、どうしたらお互いに納得できるだろうかという点を意識して、問題解決に焦点を当てて、お互いの感情を大切にすることを心がけています。
人の話を聞く、傾聴するというのはどのビジネスにおいてもとても大切なことだと思います。そこで傾聴のスキルやどうしたら相談者様の心に寄り添えるか、ご満足いただけるかを学ぶために、産業カウンセラーの養成講座に通って資格を取得したり、キャリアコンサルタントの講座に通ったりして、スキルを磨いてきました。
相談者様も話を聞いてもらうだけでも心がスッキリしたり、ご自身の問題点が見えてきたりなどするので、ご相談の際は、とにかく親身になって傾聴の姿勢で話を聞かせていただきます。
お客様は中小企業をメインに、基本的には顧問契約を通じてお付き合いいただいています。初回のお打ち合わせ以降は、メールやZoomなどを活用してコミュニケーションを取らせていただき、必要に応じて現場を訪問したり、従業員からのご相談にも対応したりしています。現場を確認することでイメージもしやすいので、より具体的なアドバイスができると考え、できる限り訪問させていただいています。
今後の社会保険労務士業界についてと先生の展望を教えてください。
現代の日本では、年金制度や働き方改革など、労働に関する規則や制度が常に変化しています。このような変化に対応するため、規則や制度の変化に合わせて柔軟に提案内容や手続きなどをカスタマイズして、コンサルティングできるような社会保険労務士が今後はより活躍していけるのかなと思っています。
手続き業務がAIに取って代わられる時代はまだまだ先のことですが、既にWEBやクラウドを活用して、手続き自体は簡単になってきているので、手続き業務だけで報酬を得ることは難しくなっていくことが予想されます。なので、社会保険労務士業に限った話ではないかもしれませんが、経営者さんや従業員の方がより良い働き方や生活を送れるよう、積極的な提案ができる社会保険労務士も活躍していくだろうなと思っています。
また、他の専門家とのネットワークを活用して、自分自身で対応できない分野に関しては適切なところにご紹介できることも士業に求められるスキルなので、そういった対外的な資産も大切にしていかなければならないと思っています。
私自身比較的自由な働き方をさせてもらっているので、自由な働き方を望む方には、私の経験や知識をお伝えできるのかなと思っています。
今後に関しても、色々な方の話を聞いて、吸収して、自分の中の世界を広げて、お客様に合った細やかなアドバイスを提供し、より充実した人生を送れるようにお手伝いしていきたいです。