IT業界、ゲーム業界で働いてきた経験を活かして、クリエイターが働きやすい職場、クリエイターが集まってくる会社づくりのお手伝いされている鎌田先生。ゲーム業界発展のために日々尽力されています。そんな先生に事務所の特徴や今後の展望などインタビューさせていただいた。
【保有資格】
社会保険労務士
ITストラテジスト
プロジェクトマネージャー
アプリケーションエンジニア
個人情報保護士
セミナー・執筆実績
先生が社会保険労務士になったきっかけは?
IT業界で、プログラマ、SEとしてシステム開発に長年従事したのち、ゲーム業界に転職し、最終的にはプロジェクトマネージャーをやっていました。IT業界やゲーム業界はシステムのイメージが強く、人から離れた印象をお持ちの方が多いと思いますが、「人の力」が1番大切な業界です。
ゲーム業界は仕事が長丁場になりがちで、プロジェクトになると正社員だけが集まっているわけではなく、派遣社員の方にお願いしたり、他のプロジェクトから人を借りてきたり、短期のアルバイトの方が必要になったり、業務委託したりなど、様々な働き方が発生します。そんな方々を切り盛りしながら、守るべき一定のルールがあることを知りつつも、実際にはそのルールが守れていない状態でプロジェクトとしては進行していました。一度立ち止まって振り返ったときに、やはりルールをしっかりと把握していて、尚且つそのルールを守っていけるような人材が必要だと思いました。そして、これからのゲーム業界との関り方を考えたときに社会保険労務士という資格があることを思い出し、私はゲーム業界での「人の専門家」になろうと思ったことが、社会保険労務士になったきっかけです。
かまた社会保険労務士事務所の特徴って?
私はゲーム業界で長年勤務し、プロジェクトマネージャーも経験してきましたので、ゲーム業界で働く方たちの気持ちや働き方の特殊性について十分に理解しているところが特徴です。プロジェクトマネージャーの資格も取得しており、プロジェクトマネジメントの手法を熟知しているので、その手法をしっかりと労務管理に活用していきたいと思っています。
ゲーム業界で人が育っていくためにはどんな人事制度が必要なのかといったところも、実際に私自身が働く中で見てきたこと、感じてきたことなど経験を踏まえて、実際に働かれる従業員の方の成長を促す人事制度構築のご提案をさせていただきます。
また、プロジェクトマネージャーに至るまでは、IT業界で、プログラマ、SEとしてシステム開発に従事し、 自らITシステムの開発・設計も行っていました。クラウドシステム開発にも実際に携わっていたこともあります。最近では、ITをどんどん取り入れようという方針が国からも打ち出されていますので、労務管理業務の現場に様々なIT技術導入のお手伝いをさせていただきます。
現在産業カウンセラーの資格取得も目指しており、今後はメンタルヘルスケアにも力を入れていきたいと考えています。メンタル面に不調を抱えられている従業員の方に対して、いきなり社長と面談をしてくださいと言っても、いきなり直接お話することはなかなか難しいと思います。そこで、私が間に入って、どんなことに悩まれているのか「傾聴」の姿勢でしっかりとお話を聞かせていただき、状況を把握した上で、社長にお伝えできればと考えています。
また、逆に社長自身が悩まれていることも非常に多いです。ただ、忙しすぎて何に悩んでいるかさえもわかっていないことがあるので、そこに気づいていただけるようしっかりとお話を聞かせていただくなど、私が顧問として社長や従業員の方のよき相談相手になっていきたいです。
ゲーム業界は、法律やコンプライアンスといったところから離れて、これまで発展しているところも少なからずあると思います。日本の労働法制が改正されていく中で、どういったところがゲーム業界にも当てはまるのか、そういった部分をうまく翻訳して、どんどん発信していきたいと思います。
ゲーム業界は、職場環境がハードで、独身の技術者が多いというイメージをお持ちの方も多いと思います。結婚したり、子どもが生まれたりなど家族を持つことが厳しい業界のままだと先細ってしまうので、子育て関連の法律で、国が支えてくれる制度や助成金制度があるということも社長や従業員の方にもお伝えしてどんどん活用していただきたいと思っています。
今後の社会保険労務士業界についてと先生の展望を教えてください。
IT化、クラウド化などのデジタル化は確実に進んでいくと思います。国としてもデジタル化を推進しているので、そこに対応できるスキルが今後はより求められていくと思います。実際に私も仕事をする中で、まだまだデジタル化が足りていないところがたくさんあるので、労務管理業務の現場にIT技術を導入していくための力になっていきたいと思っています。
また、コロナがきっかけで、働き方に対する意識も変わりました。これまでのオフィスに行って9時から17時まで働くといった働き方からどんどん変わってきています。そういった様々な働き方に対する対応もより重要になっていくと思います。
今後に関しても、ゲーム業界の働き方を改善し、働く方々が快適に且つ成長していけるような働き方のルールをご提案していきたいです。そして、ゲーム業界が働く環境含めてもっと魅力的な業界になり、他の分野からもどんどん優秀な人材が集まって、今までなかったような新しい発想や、経験がゲームに取り入れられることで、さらにいいゲームが生み出されていくような、そんなゲーム業界の発展に寄与したいと思います。その結果、私もゲームを楽しむ側として、生涯にわたってプレイしていきたいですね。
セミナーや情報発信も積極的に行い、ゲーム業界に労務管理を啓蒙していきたいと考えています。ゲーム業界の働き方は特殊なために、どうしても労働環境が悪く思われてしまいがちなのですが、実際には、意欲的に業務に取り組まれている方も非常に多いです。ただ、そういった方たちに対して、今の労働基準法などの労働関連法がうまくマッチしていないのが現状です。そういった働き方の法整備に関しても、どのように変えていくべきかといった情報発信をどんどんやっていきたいと思います。